あれあれ あんまり きもちいものだから
秋の日は あっという間 に すぎてゆきます
ここのところ ようやく トランク の いろいろも それぞれの
ばしょに おさまって なんとなく かたづいたような ...
それにしても わたしの トランクの中身
そぉっと そぉっと 持ち帰ってきた 手荷物 の ほぼ が
何かと いえば
じつは
あの子 や この子
かえりの 飛行機内 に 搭乗 の さいに
ひっかかり は しないか と 少々 ひやひやしていたのは
わたしだけ の ようで
ほかの だれかの 高価 そうな 貴金属 や カメラ などと
おなじように センサー を くぐりぬけ
機内 に のって でんしゃ や バス を 乗り継いで
真夜中 に こんな とおく チェコ の はしっこ まで きてしまった
あの子 や この子
それは ひととき の 思い出
それは どんなに 高価 な ものよりも かがやける であい
えいっと
勇気 を 出して 深く もぐって であえた あの子
勇気 を 出して 深く もぐって であえた あの子
ちいさな ちいさな 手で ひろい みつけてくれた
それは 純 粋
そんなふうに 出会った 一つとして おなじなんてない
あの子 や この子
あの子 や この子
その たいせつな 真夏 の ひと時たち は
こんなに 遠く の 海 の ない 国 に やってきて
いま いちばん すきな 窓辺 に
そっと しずかに たたずんでいます
その ひとときたちと いまは 夢をみて
また つぎ の あさ 目覚めます
あの 海 の こえ が きこえてきます