9.16.2011

::: トランク の あの子 :::









   
      

        
       あれあれ あんまり きもちいものだから 

 秋の日は あっという間 に すぎてゆきます

 

 ここのところ ようやく トランク の いろいろも それぞれの

 ばしょに おさまって なんとなく かたづいたような ...

 
 それにしても わたしの トランクの中身



 そぉっと そぉっと 持ち帰ってきた 手荷物  の ほぼ が



何かと いえば



じつは







あの子 や この子  











かえりの 飛行機内 に  搭乗  の さいに 

ひっかかり は しないか と 少々  ひやひやしていたのは


 わたしだけ の ようで


 ほかの  だれかの 高価 そうな 貴金属 や カメラ などと


 おなじように センサー を くぐりぬけ


 機内 に のって でんしゃ や バス を 乗り継いで

  真夜中 に こんな とおく チェコ  の はしっこ まで きてしまった



  
あの子  や この子




 
  それは ひととき の 思い出




 
  それは どんなに 高価 な ものよりも かがやける であい






 えいっと 

勇気 を 出して 深く もぐって であえた  あの子


 
    ちいさな ちいさな 手で ひろい   みつけてくれた 


それは  純 粋



 
 そんなふうに 出会った     一つとして おなじなんてない



あの子  や  この子


 
 

その たいせつな 真夏 の ひと時たち は 


 こんなに   遠く の  海 の ない 国 に やってきて

 
  




いま  いちばん  すきな 窓辺 に


 そっと   しずかに たたずんでいます








 

その ひとときたちと いまは 夢をみて

また つぎ  の  あさ 目覚めます 


 


あの 海 の こえ が きこえてきます